水道水の水質は、厚生労働省令の水道水質基準によるものですが、水道水として浄水される前の原水と、浄水された水道水とを比較してみましょう。下記は、2003年の東京都 三園浄水場です。利根川・村山貯水池を原水とし、1日の平均浄水量200トンを超える浄水場ですが、水質悪化の著しい都内に位置します。
原水は、細菌の汚染や鉛・鉄などの金属を多く含んでおり、ここでは、急速ろ過・前塩素処理・中間塩素処理・後塩素処理・粉末活性炭といった方法で浄水しています。このため浄水は水道水質基準を満足していますが、一方で、浄水の副産物ともいえる総トリハロメタン(※1)や残留塩素(※2)、これにより発生する臭気が目立ちます。
(※1)総トリハロメタン・・・メタン(CH4)の水素原子3個が、塩素、臭素、あるいはヨウ素に置換された有機ハロゲン化合物の総称。このなかでもクロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの各濃度の合計を総トリハロメタンと呼ぶ。水道水中のトリハロメタンは、水道原水中に存在するフミン質などの有機物を前駆物質として、塩素処理によって生成されるもので、なかでもクロロホルムは発癌物質であることが明らかとなっている。
(※2)残留塩素について・・・衛生上の措置として給水の残留塩素を遊離残留塩素として0.1mg/g(結合残留塩素の場合は0.4mg/g)以上保持するよう水道法施行規則16条にて規定されているが、上限は定められていない。 ただし、快適水質項目(水質基準を補完する項目;おいしい水など、より質の高い水道水を供給するための目標値)として1mg/g 程度以下とされている。
飲用として用いられるのは水道水全体の用途としてごくわずかであり、原水の水質悪化が著しくなった今日では 水道水のすべてを きれいでおいしい水にすることは困難です。これからは やはり、ご家庭で飲む水は家庭用浄水器での浄水が必要です。しかも浄水器は自分の好みに合わせてしっかり選びたいですね。
■水道水の 原水との水質比較
| 検査項目 | 原水 | 浄水 | 水質基準〔mg/g以下〕 |
| 一般細菌 | 7900 | 0 | 1ミリリットルの検水で形成される集落数が100以下 |
| 大腸菌 | 18000 | 0 | 検出されないこと |
| 鉛 | 0.001 | 0 | 0.01 |
| ヒ素 | 0.001 | 0 | 0.01 |
| フッ素 | 0.11 | 0.1 | 0.8 |
| 鉄 | 0.65 | 0.01 | 0.3 |
| マンガン | 0.09 | 0.01 | 0.3 |
| アルミニウム | 0.43 | 0.06 | 0.2 |
| 有機物等(過マンガン酸カリウム消費量) | 5.2 | 1.6 | 10 |
| 色度 | 6 | 0 | 5度以下 |
| 濁度 | 8.6 | 0 | 2度以下 |
| 総トリハロメタン | - | 0.025 | 0.1 |
| 残留塩素 | - | 0.7 | 目標値として1mg/g以下 |
| 臭気強度 | - | 1 | 目標値として3以下 |


